やまかん日記

幼児教育・学校教育

やまかん流☆ここで活かせるカウンセリングスキル最新号は?

f:id:yamakan-sendai:20120703233754p:plainやまかん流☆カウンセリングスキル(11)

仲間はずれ

 

―ロールプレイを使ったトラブル解決―

 

仙台市立沖野東小学校教諭八巻 寛治

 

2013/4/30 掲載

 

 5月。多少落ち着きが感じられるようになる5月は、子供たちの間に、お互いの存在を意識し始め、少しずつグループが出来るなど、仲良くなり始める時期です。反面、4月の出会いの頃の不安と緊張が取れ、互いに言いやすい雰囲気になる頃でもあり、馴れから来る相手を尊重しない言動も見られ始める時期でもあります。
 ある程度互いのことが分かりかけてきた時期に、中・高学年の子供たちの生活場面で起こりやすい小さなトラブルとして「仲間はずれ」や「意地悪を言う側と言われる側との意識の違いや,気持ちの違い」があり、自分と相手との意識のずれや気持ちの違いが起こる時があります。
 最近よく問題視されるいじめ問題は、互いの意識のずれからくるケースが多く、ロールプレイを活用して意識のずれに気付き、感情の修正を経て行動の修正につなげることは、トラブルを起こした当事者同士が納得しやすいというメリットがあります。
 ロールプレイは、いじめの予防に限らず解決に向けてなど様々な場面で活用できます。最近の子どもたちは、人とかかわる経験が少ないために、具体的にどのように対応して良いかが分からない子が多いようです。そこで、シミュレーション的に体験したり、いざというときに役立つ場面を想定してコミュニケーション能力を高めたりするような「気づき」を元にしながら、相手のつらさや痛みを感じて、実感を伴っていじめを抑止するようにしたいものです。