やまかん日記

幼児教育・学校教育

必ず成功する学級開き魔法の90日間システム超お勧め

 北海道の堀先生の本を手にしました。ランキング1位になっていることだけはあり,なかなか良い本です。超お勧めの1刷です。
 
必ず成功する「学級開き」 魔法の90日間システム
新刊
総合1位
重版出来
好評5刷
学級経営は最初の1ヶ月で8割が決まる!成功の秘訣を伝授
学級経営の成否が決まる、学級開きからの大切な90日間。「3・7・30・90の法則」で学級経営が必ず成功する“魔法の90日間システム”を、資料と実践ポイントを入れて具体的に解説しました。「学級開き」「授業開き」で必ず役立つ“目からウロコ”の秘訣が満載!
 
定価: 1,575円(税込)
送料無料
翌日発送
ISBN:
978-4-18-015621-4
ジャンル:
学級経営
刊行:
2012年1月23日 5刷
対象:
中学校
仕様:
A5判 128頁
状態:
在庫あり
出荷:
2012年4月23日
 
  • まえがき

  • 第Ⅰ章 成否は最初の1ヶ月で8割が決まる

    • 1 黄金の3日間~教育技術の法則化運動の提起~

    • 2 3・7・30の法則~野中信行氏の提起~

    • 3 3・7・30・90の法則~中学校への応用~

  • 第Ⅱ章 最初の3日間に何をすべきか 生徒たちとの心理的距離を縮める

    • 1 最大限の丁寧さが必要である

    • 2 プライオリティの思想をもつ

    • 3 優先順位1番を徹底する

    • 4 明日への不安を解消する

    • 5 生徒観察の場面を意図的につくる

    • 6 観察場面は至るところにある

    • 7 学年体制で一致した指導をおこなう

    • 8 「人間」を感じさせる

    • 9 定着させてこそシステムである

    • 10 作業の時間差を排除する

  • 第Ⅲ章 最初の7日間に何をすべきか 学級のルールを確立する

    • 1 規律を求める姿勢を示す

    • 2 絶対的なシステムの中で〈工夫する力〉を育む

    • 3 7つのシステムを敷く

    • 4 日直は学級の日常を機能させる

      システム(1) 日直
    • 5 コミュニケーション場面をつくる

    • 6 当番活動は公平性を担保する

      システム(2) 給食
    • 7 当番活動は効率性を重んじる

    • 8 食事中のルールは厳しすぎるほどに徹底する

    • 9 当番活動は公平性を徹底する

      システム(3) 清掃
    • 10 学級経営は相対的に評価される

      システム(4) 班づくり
    • 11 最初の行事を念頭に置く

    • 12 一人一役を徹底する

    • 13 係の仕事内容のバランスに配慮する

      システム(5) 係分担
    • 14 席替えのルールを徹底する

      システム(6) 席替え
    • 15 生徒を成長させるのは雰囲気であり感化力である

      システム(7) 座席配置
    • 16 机間巡視コースと連動させる

    • 17 小集団学習のしやすさを念頭に置く

  • 第Ⅳ章 最初の30日間に何をすべきか 学級のルールを定着させ,システム化する

    • 1 システム通りに動いているかを徹底してチェックする

    • 2 生徒の個別事情に配慮せずにチェックする

    • 3 学級の全員がやり方を知っているという状態をつくる

    • 4 製作物はできるだけ生徒の手で,一生懸命につくらせる

    • 5 全学級が一致した基準でチェックする

  • 第Ⅴ章 学級開き10箇条を意識する

    • 第1条 「3・7・30・90の法則」を意識してスタートをきるべし

    • 第2条 「一時一事の原則」で指示を与えるべし

    • 第3条 「全体指導の原則」でルールを規定すべし

    • 第4条 「具体作業の原則」で体験的に教える

    • 第5条 「定着確認の原則」でルールを貫くべし

    • 第6条 「時間指定の原則」で空白を排すべし

    • 第7条 「具体描写の原則」で指導言の力を高めるべし

    • 第8条 「即時対応の原則」で信頼を高めるべし

    • 第9条 「素行評価の原則」で個々を見極めるべし

    • 第10条 「同一歩調の原則」で足並みをそろえるべし

  • 第Ⅵ章 最初の90日間に何をすべきか 授業のルールを定着させ,システム化する

    • 1 だれもが取り組める内容から入る

    • 2 だれもがちょっと頑張ればクリアできる課題を与える

    • 3 授業システムを確立する

    • 4 ノート指導を徹底する

    • 5 ノート指導を授業の核とする

    • 6 生徒たちの発言を取り上げる

    • 7 全時間に8分以上の交流時間を仕組む

  • あとがき

まえがき

 幾つになっても,何度経験しても,4月の学級開きは新鮮な気持ちに包まれます。いいえ,年齢を重ねれば重ねるほど,経験を積めば積むほど,或いは立場を意識すればするほど学級開きへの期待は大きくなり,それと同時に不安も大きくなる……そんな印象さえあります。

 私が教職に就いたのは平成3年の4月。この新卒の年に1年生を担任したときの学級開きよりも,1年後の平成4年度に2年生を担任したときの学級開きの方が数倍も緊張したのをよく覚えています。その後,初めて転勤して2年生を担任したときの学級開き,更に次の転勤で学年主任になったときの学級開き・学年開きと,緊張の度合いは高まっていくのでした。

 ものを知る,ものがわかってくるということは,それだけ自分の欠点や未熟さ,更には生徒たちの実態や学年団の実態をも理解できるようになることを意味しています。そうすると,この手のことが起こるとやばいなとか,自分だけじゃなくて隣の新卒担任にも成功体験を味わわせなくちゃとか,若い頃には考えも及ばなかった課題に対する不安が自分自身を締め付けてくるのです。

 本書は平成20年度,私が学年主任として4学級116名の1年生を担当した年の学級開き,学年開きについて具体的に語っています。学級開きの具体的な手法はもちろん,これまでの学級開き本には見られなかった,学年団の協同体制で取り組んだ事柄についても具体的に語りました。しかもこの年は私にとって学年主任としてふたまわり目の年でしたので,〈学年主任としての目〉もかなり鍛えられたうえでの提案になっています。

 ただし,若い先生にも理解できるように,学級開きの手法の一つ一つについては,教室で起こった事実をもとに詳細に解説しています。一つ一つの手法についてどういった思想にもとづいて採られた手法なのか,成功したことはなぜそれが成功したのか,失敗したことは何が要因で失敗したのか,そうしたことを赤裸々に書いたつもりです。

 また,中堅・ベテランの先生には,おそらく仕事をするうえで最も大きな問題意識として位置づけられているであろう教職員間の同一歩調の取り方について,どのレベルまで一致させるのか,どのように考えて学年団を運営するのかといった細かなところまでかなり紙幅を使って取り上げました。おそらくこの点については,現場教師の書いたものとしては類書がないと思います。

 いずれにしましても,本書は〈具体性〉ということを第一義において,とにかく詳細に解説することを念頭に置いて書きました。ご批正いただければ幸いです。

 本書は次の6章で成り立っています。

 第Ⅰ章では,教育技術の法則化運動の「黄金の3日間」と野中信行先生の「3・7・30の法則」を取り上げ,これらの提案と私の提案の違いについて解説しました。

 第Ⅱ~Ⅳ章,及びⅥ章では,野中先生の提案を中学校用に私が作り替えた「3・7・30・90の法則」に則って,平成20年度4~6月にわたって私の学級・学年で行われたことを詳細に解説しました。賛否はあるにしても,そこで行われた事実,裏にある思想,生徒たちの実態,私が当時考えていたこと等々がかなり生々しく書かれていることだけは確かです。

 第Ⅴ章は第Ⅱ~Ⅳ章をもとにして,これらの学級開きの実践から抽出された「学級開き10箇条」を提案しました。学年団としての学年開きにあたって,学年会議で私が学年主任として提案した資料も生のかたちでたくさん掲載されています。

 本書が右も左もわからない新卒教師に,若さで乗り切ることに限界を感じ始めた中堅教師に,最近の子どもがわからなくなったと嘆くベテラン教師に,総じて学級経営に悩んだり不安を感じたりしているすべての教師に,少しでもお役に立てるなら,それは望外の幸甚です。

続きを表示する 続きを折りたたむ
 

著者紹介

堀 裕嗣(ほり ひろつぐ)著書を検索»

1966年北海道湧別町生。北海道教育大学札幌校・岩見沢校修士課程国語教育専修修了。1991年札幌市中学校教員として採用。学生時代,森田茂之に師事し文学教育に傾倒。1991年「実践研究水輪」入会。1992年「研究集団ことのは」設立。